御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「前場は十一時半で終わって、後場が十二時半からだから、悠長に飯を食いに行く暇はない」

『前場』とか『後場』ってなんのこと?


「佐橋、あと頼む」


一木さんはすぐに電話をかけ始めてしまった。


「前場ってのは午前の取引のこと。後場は午後ね。東京証券取引所は十一時半から十二時半が昼休み」


佐橋さんに手招きされていくと、そう教えてくれる。
なるほど……。

私は早速弁当を持っていない人たちから注文を取り始めた。
出前を頼むのだ。

上層階のレストランでリッチにランチでもしているのかと思いきや、違ったようだ。


「今日は、いつもの店とは違うから、きちんと十一時二十分までに届けるように、念を押して」

「わかりました」


忙しい佐橋さんの代わりに注文を済ませ、今度はコピーを頼まれて、ひたすらコピー機と格闘していた。

一木さんたちの姿を見て身構えてしまったけれど、こういうことならできそうだ。
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