御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「英莉を連れてきたのは間違いだった」


彼にそう言われ、顔がゆがむ。
やっぱり余計なことだった。


「すみま……」

「お前がとんでもなく無鉄砲なヤツだと忘れていたよ」


彼は私の言葉を遮り、口元を緩める。
あれっ、怒って、ない?


「俺がお前を守る。英莉が俺を信頼してくれるなら、突っ走るのみだ」


彼はきりりとした表情で私にまっすぐな視線を送り、私の手をギュッと握る。


「こんなに震えて……。心配するな。俺が必ずお前を、守る」

「……はい」


彼を信じる気持ちに偽りはない。
でも、五千万という金額が私には大きすぎて、本当は怖かった。


「英莉」


もう一度私の名を口にした彼は、体を乗り出してきて、私を抱きしめる。


「俺を信じてくれて、ありがとう」


私はなにも言えなかった。
彼に任せれば絶対に大丈夫だと確信して、安堵の涙が流れてきてしまったからだ。

彼はしばらくそのまま私が落ち着くのを待ってくれた。
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