御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「ほら、飲め」

「はい」


ようやく震えが収まると、彼は再びスポーツ飲料を差し出してくれる。
今度はちゃんと飲めた。


そのとき、私が預かっていた彼の携帯が鳴りだした。

私がバッグから取り出して差し出すと、彼はすぐに出て話を始める。


「津川(つがわ)。いろいろ悪いな」


津川さんはファンドマネージャーの中でも一番ベテラン。
おそらく一木さんより少し年上だと思う。


「これからしばらく、俺は桑田のフォローのみする。他の業務を任せてもいいか?」


津川さんに一木さんの代わりに陣頭指揮をとれと言っているんだ。
取引しているのはダイオー電機だけではない。
他も回さなくてはならない。


「頼んだ。桑田はどうしてる?」


次に一木さんが尋ねたのは桑田さんのことだった。
あんなにひどく叱ったのに、ちゃんと気にかけているんだ。


「そうか。桑田はリーダーから外して津川の下に戻す。悪いがまた面倒を見てやってくれないか」
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