御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
続けて青椒肉絲もパクパクと口に運び、ご飯もモリモリ食べてくれる。
結局、持ってきたものがあっという間になくなってしまった。


「ごちそうさま」

「いえいえ。着替えも持ってきましたので」


彼に紙袋を差し出すと「気が利くな」と笑う。


「家政婦ですから」


弁当箱を片付けながら何気なく言うと、彼は私の手を不意に握った。


「たしかに最初はそう言ったが……英莉は……。いや、なんでもない」


彼に『英莉』と呼ばれるたび、胸の奥のほうがキュンと疼くのはどうしてだろう。


「あの、無理しないでください」

「いや、今はする。しなければ一生後悔する」


彼の言葉がうれしい。
私のいらぬひと言であんなことになってしまったのに、彼は必死になってくれる。


「私にできることは……ない、ですね」

「いや、あるよ。英莉は俺を信じてくれ」


彼があまりに真剣な目をして言うので、どうしてだか胸が高鳴る。
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