御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
『お前、どこにいる』


第一声はなぜか怒ったような口調。


「駅……です」

『ひとり、か?』

「はい」


私がそう返事をすると、なぜか『はー』というため息が聞こえてくる。


『迎えに行く』


どうして? そんなことまでしてもらわなくても……。


「いえ、もう電車が来ます。すぐに帰れますので」


ここからだと一度乗り換えはあるものの、二十分くらいだろう。


『そうか。わかった』


彼はそれだけ言うと電話を切った。

電話を切ったあと、彼からの着信がズラッと並んでいるのに気がつき、驚いてしまう。

心配してくれたのかな……。
でもさほど遅くはなってない。まだ十九時半だ。


夏目さんのことで頭がいっぱいだったのに、一木さんの声を聞いた瞬間、彼のことばかりが気になり始めた。

ご飯、ちゃんと食べたかな。
急に出かけて怒っているかもしれない……。
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