御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
夏目さんに触れられたときはとっさに逃げてしまったけれど、一木さんの手が温かくてそのままでいた。


「アイツに、なにもされてないだろうな」


アイツって……やっぱり夏目さんの車に乗り込むところを見られていたの?
驚いて目を見開くと、彼は眉根を寄せる。


「なぁ、どうなんだ」

「……なにも」


嘘がバレてしまった。
罪悪感でいっぱいになり、それ以上話せない。


「とにかく、帰るぞ」


そして一木さんは私の手首をつかみ、長い足をスタスタと前に進める。
その様子が怒っているかのようにも見えてしまい、私の胸はチクチク痛んだ。

彼はそれから家に着くまでひと言も話さなかった。
そして玄関のドアを少し乱暴に開けて私を押し込み、すぐさまカギを閉める。


「英莉。お前、友達と一緒だったんじゃないのか」


こんなに冷たい彼の声を聞いたのは初めてだった。
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