御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
彼の顔を直視できないまま、バスルームに駆け込んだ。
蛇口を開きお湯をため始めた私は、洗面所の鏡に映る自分に問いかける。


「バカだね、私」


こんなに心配してくれる人に嘘をつくなんて……。

でも、夏目さんの告白は、本気だったんじゃないだろうか。
ますますどうしていいのかわからなくなる。


ただひとつ言えるのは、一木さんに頬に触れられてもイヤじゃなかったのに、夏目さんのときは激しく動揺した。
それは、一木さんと恋愛レッスンをして、彼に触れられることが慣れてきているからなのだろうか。

自分でもよくわからないままリビングに戻ると、彼はコンビニの袋からおにぎりを出して頬張っている。


「一木さん、もしかして食事まだなんですか?」

「まぁ、な」


もしかして、心配で食べられなかったの?

あぁっ、ほんとに私、バカだ。
彼と一緒に食べる夕食が一番の楽しみだったのに。
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