御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
慌てて財布をバッグから出そうとしたけど、彼がそれを制する。

いやいやいや。
二千円あれば、何食も食べられるよ?


「そういうわけにはいきません」

「でも、二千円以上に助かったんだ」


物腰柔らかに見える彼は意外にも頑固なのか、どうしても受け取ってくれない。


「すみません。それじゃあ、プレジールにお越しになったときに、コーヒーおごります」

「そうして?」


病院の駐車場は時間外だとまばらにしか車が停まっていない。
彼は大きなBMWに近づいていき、ロックを解除した。


「さ、乗って」


『乗って』って……こんなに高そうな車、緊張する。
しかも、乗せてもらってどこに行くの?

お金が入ってたとはいえ、こんな時間にマンションを借りられない。


「やっぱり私、ひとりで帰りますから」


そもそもこの病院はどこなのかもよくわからないけど。
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