御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
あゆみに背中を押されたものの、すぐに戻る勇気はない。
とりあえず契約したばかりのマンションに戻り、ボーッと空を見上げる。

いつもなら、土日に淳也さんとゆっくり過ごせる時間が楽しみでたまらなかったのに……。
まぶしいほど晴れ渡った空には、彼の顔が浮かんだ。


日曜の朝は、休日のわりには早めに起きすぎてしまった。
それはグローバルアセットマネジメントで働くようになってから、生活習慣が完全に朝型に変わったということもあるけれど、夏目さんとのデートが気になって仕方がないからだ。


会社の最寄り駅までは電車で四十分。
十一時の約束のために十時には支度を済ませ、マンションを飛び出した。


大丈夫。ちゃんと話して断ればいいの。

自分に何度もそう言い聞かせて、緊張を緩めようとしてもうまくいかない。


「蓮川さん」


駅前について十分くらい経った頃、夏目さんが現れた。
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