御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「私じゃ、無理か……」


夏目さんに言われたことをもう一度口にすると、胸が痛くてたまらない。
でも……。


「好き」


誰にも聞こえないような小さな声でそう口にした途端、私の頭の中は淳也さんでいっぱいになった。

淳也さん、会いたい、よ……。

でも、彼の家を飛び出した私にそんなことができるはずもなく、そのあと再び電車を乗り継いでウイークリーマンションに帰った。



そして翌日の月曜日。
アラームをセットしておいたわけでもないのに、五時に目が覚めてしまった。


「仕事、探さなくちゃ」


グローバルアセットマネジメントの給料は、トーリツとは比べ物にならないくらいよかった。
こんなに下っ端の私でさえもだ。

でもそれは、淳也さんたちが日々必死に働いているからなのだと思う。

こんなにいい給料は見込めなくても、安定した仕事に就きたい。
寿退社を狙って腰かけでなんていう人もいるけど、次の恋はしばらくいい。
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