御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
うしろで誰かの笑い声がしたような気がするが、空耳か? 
俺の買い物中にわざわざ出かけるなんて、どうしたっていうんだ……。

それからの十分が長かったこと。
ソファに座り、いつ連絡があってもいいようにスマホ片手に、英莉をひたすら待った。

すると、スマホがブルッと震え、メールが着信した。


「なんだよ、本城かよ……」


英莉じゃないのかと肩を落としながら開いてみると、【お幸せに】と、まったく意味不明な文字が並んでいる。


「は?」


どういう意味なんだ?と首をひねっていると、玄関のチャイムが鳴った。
英莉だ。

バタバタと廊下を走り、ドアを開けた瞬間、目を見開いた。

そこには、黒い細身のワンピースを着て、完璧に化粧を施し、髪をアップにした英莉が立っていたからだ。


「英莉、お前……」

「あっ、あのっ……。すみれさんにおかゆのお礼を言いに行ったら、部屋に上げてもらって……」
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