御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
ベッドなんていつも買い替えるものじゃないし、マンスリーマンションに入居してからは、備え付けのベッドに布団を敷いて寝るのが普通だった。

だから硬いもなにも、とりあえず眠れればいいという程度。
やっぱり、彼とはなにもかも違う。


「本日は、なにをお探しでしょう」


そうだった。なにを買いに来たのだろう。


「彼女にベッドを」


えっ! 私? 
借りている布団で十分だよ?

しかも、こんな高級店で……。
また借金が増えてしまう。


「一木さん」


私は小声で彼の名を呼び、『いりません』と目で訴えたけれど、彼は完全無視を決め込んでいる。


「女性の方ですと、この辺りはいかがでしょう。一木さまの物よりは幾分か柔らかめです」


店員に勧められたベッドには、三十五万というとんでもない値段が掲げられている。
それなのに一木さんは顔色ひとつ変えることなく、マットに触れ、感触を確かめている。


「まぁ、このメーカーなら間違いはないだろう」

「そうですね」

「英莉、これでどうだ」
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