御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
喜び勇んで店内に入ったものの、メニューを開くと、やっぱり私が食べていたランチより高めの設定だった。
ランチくらい彼におごろうと思っていたのに……。


「英莉はなにが好きなんだ?」


すっかり『英莉』と呼ぶことに決めたらしい彼は、メニューを見ながら私に尋ねる。


「私は……トマトベースが好きですね」


パスタのページを見ながら言うと、「それなら定番だけどボロネーゼがうまいぞ」と勧めてくれる。


「それじゃあ、それで。一木さん、いつも来られるんですか?」

「学生のときは来ていた。金もなかったしな」


って、ミニピザとサラダとドリンク付きで千九百八十円。
学生なら、高い。
というか、私、学生以下?


「一木さんのご実家って、お金持ちですか?」


だから私は間抜けな質問をしてしまった。


「父は会社を経営していたんだが、今は引退して北海道で悠々自適な生活をしている」


会社を経営していたということは、社長ってことでしょう? 
どこが普通なんだか……。
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