御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
おそらくここからなら会社は車で十五分もあれば行ける。
まだ七時半なので十分に間に合うはずだ。

でも、本当は八時より前に行きたいのではないかと思う。


私が食器を片付けようとすると「だから食え」ともう一度言われてしまった。


「焦らせて悪かった。うまいから、全部食ってからでいい」


今『うまいから』って褒めてくれた?


「は、はい」


うれしい、かも。
黙々と食べていたので、口に合わないのに無理して食べているんじゃ……とドキドキしていたからだ。

彼が黙ったままひたすら口に運んでいたのは、新聞を読みたかったからに違いない。


それから慌ててご飯をかきこみ、食器をシンクに放り込んで、彼と一緒に家を出た。


でも、彼の車で一緒に出勤なんて、大丈夫なんだろうか。
一緒に生活していることがバレたらまずいよね、きっと。


出勤先は今までと変わらないLa mer TOKYOの大きなビル。
でも、今日は初めてその地下駐車場に入った。
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