哀姫―アイヒメ―II
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『その後は...。どちらの組も引き上げて、怪我人は救急車で病院に搬送されたけど...もう、父さんと母さんと皐月は...二度と目を覚まさなかった...。』
紅羽ちゃんは、俯いてしまって顔がうかがえない。
『僕が...あの日海へ誘わなかったらあの人たちは殺されなくて済んだのに。殺したやつが例え、朱音組の奴らでも僕が殺したのと一緒だよね。...ハハッ。馬鹿だよね。こんなに後悔するんなら約束なんてしなきゃ良かったのに。』
僕は、拳を握りしめた。
『仲間も...作るべきじゃなかったかな?母さんの言う通りに健やかる時も病める時もずっと一緒に居てくれる仲間を作ったけど...。父さんたちに申し訳ないよな...。僕だけ生きてて、笑ってるなんてさ。』
紅「────かなの?」
『え?』
バチンっ!
紅羽ちゃんは僕に向かって平手打ちをした。
え?
紅「ばっかじゃないの?!夏月のお父さんやお母さんが仲間を作って笑っててくれっていったのは、夏月に幸せになってほしかったからでしょ!!弟くんだって、夏月のこと大好きだったから守ってくれたんでしょ!?」
紅羽ちゃんは顔を真っ赤にさせながらいった。
紅「夏月のお父さん達がどんな思いで夏月を庇ったか考えなよっ!夏月のことが大好きで仕方なかったから守ってあげたかったんでしょ!?笑顔でいちゃいけないとか、仲間を作っちゃいけないとか、そんなの夏月のお父さん達に失礼だよっ!!」
紅羽ちゃんは涙を流しながら言ってくれた。
あぁ...僕は幸せにならなきゃいけないんだ。
父さんと母さんと皐月に合わせる顔が無くなっちゃうな...。
紅「夏月は...幸せになっていいんだよ。ならなくちゃダメなんだよ。それが...お父さん達の最後の願いでしょ?」
『ふっ...ふぐっ...。』
僕は、紅羽ちゃんの言葉で涙が零れた。
女の子に涙を見せるなんて2度目だな。
男としてみっともないけど、
今だけは...今だけは、許してね。
父さんたち...。