きっと2人は恋をする

4月の放課後は長い

掃除も終わり、やっと帰れる。そんな事を思いながら皆を待っていた。

「小春ちゃ〜ん」

スマホをいじりながら待ってる私に声を掛けてきたのはまぁちゃんだった。

「まぁちゃん、掃除終わったの?」

「うん!!早く終わらせてきちゃった!!」

そう言ったまぁちゃんは私の前の席に座って後ろを向いた。

「あ、真昼じゃん。掃除終わったのかよ?」

「まーちゃん達のクラス、SHR早く終わるもんね」

そう言って教室に入ってきたのはなっちゃんとひろくんだった。

「夏樹君ー!!!大空君ー!!!」

まぁちゃんはブンブンと腕を振った。……腕飛びそうな勢いだなぁ。

そんな時、ガラガラっと少し大きな音を立ててつっくんが教室に入ってきた。

「真昼、D組に行くなら一緒に行ったっていいだろ!?」

「うるせーぞ、翼」

「夏樹、お前に言われたくねぇーよ」

「何だよそれ!?」

「そのままだが?」

あー、また始まった。この2人よくこうやってじゃれ合うんだよね。仲がいいからできる事だから良いんだけどさ。

「まぁまぁ、二人共落ち着いて。それより、ゆっきー来てないね。迎えにいく?」


「あ、それいい!!ゆきちゃん、荷物はもうまとめ終わってたからカバンをそのまま持っていけばいいしね」

「じゃあ、行こうか。ほら、なっちゃんもつっくんも行くよ」

そう言ってひろくんは二人を引っ張って行ってしまった。

「小春ちゃん、私達も行こう」

「そうだね。行こっか。」

そう言って私達も教室を出た。
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