強引社長といきなり政略結婚!?

この人、本当になんなの!?
やっぱり頭がおかしい。精神異常者かもしれない。
そんな人にかかわって犯罪に巻き込まれたら、私が圧倒的に不利になってしまう。損するだけだ。早いところ逃げなくちゃ。

急いで自転車にまたがり、ペダルを漕ぎだす。


「ちょっと待て!」


待つわけがないでしょー。

地面を蹴って自転車を走らせる。
あっちは車だろうから、狭い路地にでも入れば巻けるだろう。

ところが、路地に入ったところで振り返り、度肝を抜かれてしまった。なんと詐欺師が自転車でついてくるじゃないか。

――どうして!

再び前を向いた途端、今度はガツンという音と衝撃が私を襲う。前輪をよろよろとさせたものの、なんとか持ちこたえた。
なににぶつかったのかと通りすがりに見てみれば、ゴミ箱なのか中身が道路に散乱してしまっていた。

嘘! どうしよう!

そのまま逃げてしまいたいのは山々。けれど、そうするわけにもいかない。
キーッと軽くブレーキ音を立てながら自転車を止めた。

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