強引社長といきなり政略結婚!?
「それで、これから汐里はどうするつもり?」
「どうするって、なにを?」
「だって、認めてもらえないんだろう?」
「だからそれは……」
勢いづけて言い出したものの、あとが続かない。
「“それは”なに?」
「今はちょっと停滞してるだけ」
早口で言う。
「停滞?」
「おじい様が倒れたの」
言うつもりはなかったのにうっかり口を滑らせてしまった。
「――倒れた?」
浩輔くんが驚いたように聞き返す。
しまったと思っても、もう遅い。
「……あ、うん……」