強引社長といきなり政略結婚!?
日下部さんが、大きく開いたデコルテに散らされたラメの効果も手伝って、自分でもかなりキラキラしていると思う。
「綺麗だ……」
一成さんがぽつりとつぶやく。
甘い視線で言われ恥ずかしさに俯くと、額に一成さんの唇が触れた。
その瞬間、「コホン」と日下部さんが咳ばらいをする。自分がここにいることのアピールだ。
「日下部、美容師に戻るか?」
「それもいいかもしれませんが、私にはまだコンラッド開発をさらに発展させるべく、朝比奈社長を導く使命がありますので」
胸に手を当て一礼。日下部さんはサラリと言ってのけた。
「それは日下部じゃなくともよさそうだけどな」
「いいえ。社長は汐里さんのこととなると見境がつかなくなりますので。それを軌道修正できるのは、私だけだと自負しております」
やけに自信たっぷりだ。
一成さんは鼻を鳴らすと、「それじゃ、お手並み拝見といこう」とニヒルな笑みを浮かべた。