強引社長といきなり政略結婚!?

「ここの写真なら社にたくさんあるだろう? それと俺たちを合成すればいい」


なんて無茶苦茶なと思いながら、私もつい笑ってしまった。


「えー? そんなズルはないですよー」

「つべこべ言わず、言われたようにすればいいんだ」


一成さんは有無を言わさず押しのけ、ついには大泉さんを了承させてしまった。


「そのかわり、インタビューの原稿は必ず提出してくださいよ? 頼みますからね、本当に」


大泉さんは何度も念押して敷地をあとにした。途端に静けさに包まれる。
一成さんはやれやれといったように肩を小さくすぼめると、私の手を握り直した。


「散歩でもしましょうか?」


部屋から出たついでに、リゾート内をもう少し散策するのもいいかもしれない。
ところが一成さんは「いや」と首を横に振り、私をじっと見下ろした。
その視線がにわかに熱いものに変わった気がして、鼓動がトクンと揺れる。

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