強引社長といきなり政略結婚!?
断る私に言葉を被せるようにして、日下部さんが冷静に引き留める。
「日下部がいれば大丈夫だ。汐里、行こう」
「社長!?」
一歩足が出た日下部さんを朝比奈さんが制止する。そして私の肩を引き寄せた。
「私なら本当に平気ですから!」
その手を振り解き、足を踏ん張る。
「汐里がどうであれ、俺が送りたいんだ」
強い視線で射抜かれて、瞬間ぐっと言葉に詰まった。
それとは別に違う方向からも刺さるような視線を感じ、そちらを見る。するとその出所は日下部さんだった。
どちらの目も、私が物怖じしてしまうほどに強い。
「で、でも私、自転車ですから」
なんとか反撃する。
「自転車なら車に積めばいい」