強引社長といきなり政略結婚!?
「子供のころからお転婆だったんだな」
「……あれは仕方なかったんです」
唇を突き出すようにして強く言う。
「男の子たちに『登れるものなら登ってみろ』って挑発されて」
そんなことを言われたら、登る以外に道はない。ところが、男の子たちよりも高い位置に立ったところで、なんと枝が折れたのだ。私はそのまま地面へ落下。左腕を骨折してしまった。
「その挑発に乗るところが汐里らしい」
朝比奈さんの中で、私はかなりのじゃじゃ馬みたいだ。まぁ、それも事実だから仕方がない。
「そういう負けん気の強いところ、俺は好きだな」
「なっ……」
そういうことを突然口にするのはやめてほしい。身構えていなかったから、こっちは心臓がドックンなんて動悸がしたじゃないか。
動揺しているのを知られたくなくて顔を窓の外へ向ける。
いや、それこそ挙動不審だ。絶対にばれている。
そんな私の頭を朝比奈さんがポンと撫でる。
「さて、行くとするか」
ハザードランプを消し、再び車は走り出した。