強引社長といきなり政略結婚!?

「なんとなくですけど、朝比奈さんは好きなものは一番に食べるタイプじゃないかと思って」


朝比奈さんが目を丸くする。


「さすが汐里だな。俺のことをそこまで理解してるとは。ここから少し行ったところに別荘があって、まだ俺が小さい時に両親とよく三人で来た場所なんだ。そのころから、一番好きな動物は馬だ」


なるほど。両親との思い出の場所というわけだ。


「じゃ、行こうか」


朝比奈さんは私の手を取った。
とっさに引っ込めようとしたものの、当然ながら引き抜けるはずもない。ぎゅっと強く握られて、おとなしくするしかなかった。

向かって左側の建物のドアを開けると、従業員が社長である朝比奈さんに気づいて、急いで駆け寄ってくる。
事務所なのか、机の島がふたつあった。


「お疲れさまです。今日は……」


男性の従業員は私を見てから、朝比奈さんへ問いかけた。

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