オフィスに彼氏が二人います⁉︎
「なんか、あれだけ悩んでたのがバカみたいに思えてきた」
そうだよね。あんなに大人で素敵な人が、私なんか好きになるはずがない。
まあ、それを言ったら久我くんが私のことをずっと想い続けてくれたことも、私にとってはありえないくらいにありがたいことなんだけど……。
「で? 金曜日は俺も一緒に行くっていう方向でいいわけ? 俺としては、あの人にその気がなくたって、七香とあの人が二人きりになるのはなんか嫌だし……」
久我くんが、ちょっと拗ねたように唇を尖らせながら私にそう言ってくれる。
どこまでもそんなふうに私のことを考えてくれて、想ってくれて、感謝と同時に申しわけなさを感じる。
「うん。私も久我くんがいてくれた方が緊張せずに済むかも」
「なんだよ、緊張って。あの人と二人きりだと緊張するのかよ」
「それは、まあ……」
「俺は所詮、ただの同期か……」
「えっ⁉︎ いや、そういう意味ではなく……!」
私がそう言うと、久我くんはパッと顔を上げて、「冗談」と笑顔で答えてくれた。
「七香が俺のことなんとも思ってないことなんか、とっくにわかりきってんだよ。時山部長の件は誤解だったみたいだけど、もう後に引くつもりはないし。……俺のこと、好きにさせてみせるから」
まっすぐな瞳で真剣に想いを伝えられ、私の胸は、嫌でもドクン……と脈打った。
……だけど、やっぱり恋、してるわけじゃない、かな。
久我くんとのこと、ちゃんと考えたいとは思うけど……友だち期間が長すぎた。
今までの恋愛で、友だちから恋人になったことって一度もなかったし……。
そうだよね。あんなに大人で素敵な人が、私なんか好きになるはずがない。
まあ、それを言ったら久我くんが私のことをずっと想い続けてくれたことも、私にとってはありえないくらいにありがたいことなんだけど……。
「で? 金曜日は俺も一緒に行くっていう方向でいいわけ? 俺としては、あの人にその気がなくたって、七香とあの人が二人きりになるのはなんか嫌だし……」
久我くんが、ちょっと拗ねたように唇を尖らせながら私にそう言ってくれる。
どこまでもそんなふうに私のことを考えてくれて、想ってくれて、感謝と同時に申しわけなさを感じる。
「うん。私も久我くんがいてくれた方が緊張せずに済むかも」
「なんだよ、緊張って。あの人と二人きりだと緊張するのかよ」
「それは、まあ……」
「俺は所詮、ただの同期か……」
「えっ⁉︎ いや、そういう意味ではなく……!」
私がそう言うと、久我くんはパッと顔を上げて、「冗談」と笑顔で答えてくれた。
「七香が俺のことなんとも思ってないことなんか、とっくにわかりきってんだよ。時山部長の件は誤解だったみたいだけど、もう後に引くつもりはないし。……俺のこと、好きにさせてみせるから」
まっすぐな瞳で真剣に想いを伝えられ、私の胸は、嫌でもドクン……と脈打った。
……だけど、やっぱり恋、してるわけじゃない、かな。
久我くんとのこと、ちゃんと考えたいとは思うけど……友だち期間が長すぎた。
今までの恋愛で、友だちから恋人になったことって一度もなかったし……。