オフィスに彼氏が二人います⁉︎
こ、このビルを保有してる会社って、超有名な財団グループだよね!?
その社長が、時山部長の叔父だとぉ!?
時山部長曰く、保有会社の社長は、彼のお母さんの兄らしい。
といっても、お母さんは駆け落ち同然で結婚をしたらしいから、時山家はこの会社の経営には一切かかわっていないとのこと。
「それでも、すごいですね……」
すごすぎて、いまいち現実味がわかない。時山部長は、常に気品に溢れていてただ者じゃないオーラをまとった人だけど、そんな血筋も関係していたのだろうか。
「だから、俺はなにもすごくないんだよ。親戚のコネを使って好きな女の子を喜ばせようとしている卑しい人間だよ」
ドアから中に入っていきながら、彼はそんなことを言う。
彼の後ろをついていきながら私は、そんなことないです、と言おうとした。だけど、私が言葉を発する前に、彼は顔だけこちらへ向けて。
「まあ、卑しくてもいいんだ。それで君が喜んでくれるなら」
そう言って、フッと笑ってくれたのだった……。
キュン、と胸が高鳴ってしまう。私のためにいろいろ考えてくれたってことだけでもうれしいから。
その後、彼はまさにVIPルームのような部屋で二人きりで景色を堪能しよう、なんて言ってくれたのだけれど、さすがにそこまでしてもらうわけにはいかず、関係者通路から展望台のフロアへと出て、一般のお客さんに紛れた。
そこから見る景色は本当に素敵だった。360度の大パノラマ。小さく見えるビルも、どこまでも広がる海も、全てが胸に焼き付いて離れない感覚に陥る。
その社長が、時山部長の叔父だとぉ!?
時山部長曰く、保有会社の社長は、彼のお母さんの兄らしい。
といっても、お母さんは駆け落ち同然で結婚をしたらしいから、時山家はこの会社の経営には一切かかわっていないとのこと。
「それでも、すごいですね……」
すごすぎて、いまいち現実味がわかない。時山部長は、常に気品に溢れていてただ者じゃないオーラをまとった人だけど、そんな血筋も関係していたのだろうか。
「だから、俺はなにもすごくないんだよ。親戚のコネを使って好きな女の子を喜ばせようとしている卑しい人間だよ」
ドアから中に入っていきながら、彼はそんなことを言う。
彼の後ろをついていきながら私は、そんなことないです、と言おうとした。だけど、私が言葉を発する前に、彼は顔だけこちらへ向けて。
「まあ、卑しくてもいいんだ。それで君が喜んでくれるなら」
そう言って、フッと笑ってくれたのだった……。
キュン、と胸が高鳴ってしまう。私のためにいろいろ考えてくれたってことだけでもうれしいから。
その後、彼はまさにVIPルームのような部屋で二人きりで景色を堪能しよう、なんて言ってくれたのだけれど、さすがにそこまでしてもらうわけにはいかず、関係者通路から展望台のフロアへと出て、一般のお客さんに紛れた。
そこから見る景色は本当に素敵だった。360度の大パノラマ。小さく見えるビルも、どこまでも広がる海も、全てが胸に焼き付いて離れない感覚に陥る。