狼社長の溺愛から逃げられません!
「どうですか?」
ピンク色の艶のあるリップを唇に乗せてみせると、古賀さんが嬉しそうに笑った。
「可愛い。すごく似合う」
満足そうに言って、私の頭をわしゃわしゃとなでる。
そのデレデレした古賀さんの笑顔に、きっと実家で飼ってる愛犬のミニチュアダックスのことも、こんな満面の笑顔を浮かべてなでなでしてあげてるんだろうな。なんて想像できて心の中で吹き出した。
「ありがとうございます」
ようしゃなくなで回され首をすくめて苦笑していると、「有川」と低い声で名前を呼ばれた。
「はいっ!」
慌ててぴっと背筋をのばし振り返ると、不機嫌そうな表情で社長がこちらを見ていた。
無言で小さく顎をしゃくり『来い』という仕草をすると、私の返事を待たず社長室に入っていく。
その様子を、古賀さんが眉をひそめて見ていた。
「あ、私行ってきますね」
古賀さんにそうことわって、急いで社長室に向かう。