狼社長の溺愛から逃げられません!
 

「レナと彼氏が別れてしまったそうなんです」
「そんな……」

まさか、このタイミングで? 思わずそう言いたくなる。

せめてもっと早くわかれば、なにか対処できたかもしれないのに。当日に突然イベントをキャンセルなんて。
そんな私の気持ちを察したのか、鳥谷部さんが頭を下げた。

「最近彼とうまくいってなかったみたいで。レナはイベントのこともあるから、必死に仲直りをしようとしてたみたいなんです。責任感の強い子なんで誰にも相談しないでひとりでギリギリまで頑張ったみたいなんですけど……」

その責任感の強さが裏目に出てしまったんだ。

「どうしましょう……」

途方に暮れた鳥谷部さんのつぶやきに、周りで話を聞いていたみんなががっくりと肩を落とす。

レナさんと彼氏のあの幸せそうなダンスが魅力でオファーしたのに。
SNSにアップされた、満面の笑みでクルクル回るレナさんの姿を思い出して頭を抱える。

まさか、こんなことになってしまうなんて想像もしてなかった。


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