狼社長の溺愛から逃げられません!
 

社長がなにを考えているのか理解できなくて、ただぱちぱちと瞬きを繰り返していると、社長がどこかに電話をかけて話を進める。

その様子を眺めながらぼうぜんとしていると、次に社長は編集の鳥谷部さんや会場スタッフを呼び話しはじめる。
そしてすぐに鳥谷部さんが動き出し、他の雑誌スタッフと連絡を取り合う。

その迷いのないテキパキとした仕事ぶりに思わず見入っていると、社長がようやくこちらを向いた。

「有川。お前があのモデルにオファーしたのはなんでだった?」

いきなりそう問われ、慌てて口を開く。

「ダンスはへたくそなんですが無邪気で嬉しそうに彼と踊る姿がとても可愛くて、ルイーズのイメージにぴったりだったからです」
「ダンスの上手さは重要じゃないってことだよな」
「そうです」

うなずくと、社長が小さく笑った。

「じゃ、お前で十分だ」

そう言って、さっきまで話し合いをしていた鳥谷部さんに目配せをする。


< 121 / 273 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop