狼社長の溺愛から逃げられません!
 

顔にメイクをほどこされていると、客室の扉が開きホテルのスタッフが入ってきた。

「もしよければブライダル用のメイク室とフィッティングルームもご用意できますよ。当ホテルの美容スタッフもお手伝いしますか」
「あ。場所はここで大丈夫なので、ホットカーラーお借りしてもいいですか?」
「かしこまりました。すぐにお持ちします」

そんなやりとりを鏡越しにぼうぜんと見守る。

「なんだかすごい大事になってる気がするんですけど……」

冷や汗をかく私に、鳥谷部さんが笑った。

「黒瀬社長からホテルに直接電話をしてもらったら、いつもお世話になってるからってめちゃくちゃVIP待遇ですよ。さすがですね」

電話一本でそんな対応をしてくれるくらい、社長はいつもこのホテルを利用してるんだ。

そう思いながら客室を見回す。

スタンダードな客室だけど、内装もインテリアも上品で素敵だ。
レースのカーテン越しには、都心のビル群が見渡せる。夜になったらもっと綺麗なんだろうな。


 
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