狼社長の溺愛から逃げられません!
「頑張ったご褒美に、なんでもワガママきいてやるぞ。なにがいい?」
「と、とりあえず膝がガクガクなので座りたいです」
立っていられなくて社長にすがりつきながら言うと、社長は笑って私のことを抱き上げた。
「ひゃ……!」
まるでお姫様のように私を軽々と抱き上げた社長の姿に、客席から黄色い歓声が上がる。
舞台の下にいた取材陣のカメラが何度もシャッターを切る。
どうしていいのかわからなくてぎゅっと社長の首に腕を回してしがみつくと、社長は私を抱き上げたまま舞台袖へと運んでくれた。
「イベント大成功でしたね!」
ステージから降りると、鳥谷部さんが興奮した様子で駆け寄ってきた。
社長の腕から下ろされ、私は鳥谷部さんの肩をかりながらがくがくと膝を震わせる。
「き、緊張した……」
「すっごく素敵でしたよー! 読者さんの反応もよかったし、うちの雑誌のカメラマンもいい写真が取れたってよろこんでました」
「美月ちゃん、お疲れ様ー!」
そう言って華絵さんが椅子を持ってきてくれる。