狼社長の溺愛から逃げられません!
 

そう言われてみればそうか。
私の電話番号は会社にも教えてあるし、社長がその気になれば簡単に調べられるに決まってる。

「なにか急ぎの用事ですか?」

仕事の電話かな、と思ってたずねると、あきれたように社長が言う。

『別に用事なんてねぇよ』
「用事がないならなんで……」

用もないのにわざわざ私の電話番号を調べて海外からかけてきてくれるなんて、どうしたんだろうと首をかしげる。

すると電話の向こうで社長がふっと小さく笑った。

『ただ、お前の声を聞きたかっただけ』
「……っ!!」

そう甘く囁かれ、叫びそうになった口を慌てて手で押さえた。

「そ、そうやって、からかわないでください……っ!」

社長のせいでお店の中なのに思わず絶叫しそうになった。
涙目になりながら、なんとか落ち着こうと深呼吸を繰り返す。

 

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