狼社長の溺愛から逃げられません!
『犬?』
「私、古賀さんの実家の愛犬に似てるそうです」
『……なんだそれ』
私の言葉にあきれたように社長が吹き出す。
『あー。でも確かにお前犬っぽいよな』
「そうですか?」
『名前を呼んだら尻尾ふって走ってくる感じとか』
「だから、尻尾なんてついてませんってば」
また私をからかってるのが伝わってきて、思わず顔をしかめる。
「社長はなにをしてたんですか? 今トロントは朝ですよね?」
『こっちの知り合いにパーティーに連れ回されて、やっとホテルの部屋に戻ってきたとこ。でもシャワー浴びたら試写会に行く』
「寝ないでですか……!?」
目を見開くと、『あぁ』と不機嫌そうな相槌が返ってきた。
『忙しくて、寝る暇もねぇよ』
「む、無理して倒れないでくださいね」
心配になってそう言うと、長いため息が聞こえてくる。