狼社長の溺愛から逃げられません!
「お前に道端で偶然会ったって。なんか悩んでて小笠原に会いに行くって言ってたぞって、心配して電話をかけてきた」
社長はそう言ってから、ちいさく首を振って顔をしかめる。
「いや、あれは心配じゃねぇな。俺が慌てるのを面白がってただけか」
そのいやそうな表情に、思わず笑ってしまう。
「本当に、如月監督や小笠原さんたちと仲がいいんですね」
「よくねぇよ」
ふてくされたような口調にきゅんとした。
私がクスクスと笑っていると、舌打ちをして睨まれた。
「……お前が小笠原になにかされてんじゃないかと思って、俺がどれだけ焦ったと思ってんだよ」
人の気も知らねぇで、とつぶやかれ顔を上げる。
「私のこと、心配してくれたんですか……?」
「するに決まってるだろ」
社長のその言葉に、胸がいたいほどドキドキする。