狼社長の溺愛から逃げられません!
ぺたりと床に座り込んだまま、社長を見上げて口を開く。
「幸せすぎて、腰が抜けました」
「なんだそれ」
だって、社長に好きと言ってもらえるなんて、夢みたいだ。
「体から力が抜けて、もう立てません」
「……っとに、しょうがねぇな」
いつまでもへたり込んだままでいると、社長が笑いながら私のことを抱き上げた。
うんざりしたような優しいため息。
私の情けない部分も全部好きでいてくれるんだと伝わってきて、嬉しくて社長の首に両手を回す。
社長の肩に顔を押し付けぎゅっとしがみつくと、社長は私のつむじに短いキスをして歩き出す。
リビングの隣にあるベッドルーム。
社長は私を抱き上げたままドアを開け中に入る。
部屋の中央にある、広いベッドに下ろされた。
上質なスプリングはきしむ音も立てずに私の体を支えてくれる。
幸せだけどどうしようもなく心細いのは、この広すぎるベッドのせいかもしれないし、緊張のせいかもしれない。