狼社長の溺愛から逃げられません!
「どのくらい怒った?」
「もう社長の顔を見れません」
「俺の顔なんか見たくない?」
「そうじゃなくて」
うしろから伸びてきた手が、私の前で交差して閉じ込めるように肩を抱かれた。
「じゃあなに?」
私の肩に、とんと社長が顎を置く。
そして耳元で優しくそう問う。
「……恥ずかしくて見れません」
「なんで?」
「だって、こんな子供っぽいことしてたら絶対呆れられるから……」
うつむいてそう言うと、チュッと耳にキスをされた。
柔らかい耳たぶを一瞬食まれ、ぞくっとして思わず飛び跳ねる。
「ひゃ……!?」
驚いて目を見開くと、社長は動揺する私を見て楽しげに笑っていた。
私の顔をのぞきこんで、今度は唇にキスをする。
「しゃ、ちょ……っ!」
文句を言おうとした唇を塞ぐように、触れるだけのキスを繰り返す。
唇が離れると、社長がこちらを見て目元だけで微笑んだ。
その表情が色っぽくて、背筋がぞくぞくする。
「呆れるわけ、ないだろ」
そう言って、社長が顔をかたむける。