狼社長の溺愛から逃げられません!
ついばむようなキスが、少しずつ深くなっていく。
求められてるんだと伝わってきて、嬉しくて息が上がってしまう。
「ん……っ」
唇がわずかに離れた隙間から、乱れた呼吸と吐息が漏れた。
社長にキスをされると、いつも思考も体もすぐにとろとろになってしまう。
骨抜きにされるって、こういうことなんだと思う。
ひとりじゃ立っていられなくて社長の胸にしがみつくと、涙目の私を見下ろしながら社長が笑った。
「……ほんと、内田の言うとおりだな」
「内田って、華絵さんですか……?」
なんのことだろうと首を傾げると、優しい視線でみつめられる。
「言ってただろ、俺がお前にベタ惚れだって」
「な……!?」
お昼の会話を聞いていたんだ!
見当違いなことを言われて浮かれる私を、面白がってるにちがいない。
「か、からかわないでください……!」
「からかってないけど?」
「だって、社長が私にベタ惚れなんて」
「ベタ惚れだろ。お前の行動にいちいち振り回されて、ほんと……」
言いながら、社長がうんざりしたようにため息をつく。