狼社長の溺愛から逃げられません!
 

華絵さん、絶対面白がってる!

「ええと、不思議ですねぇ……」

思い切りひきつりながらそう言って、自分のデスクのある宣伝部へと逃げる。
すると古賀さんが私に気づいて話しかけてきた。

「有川さん。『ルイーズ』の宣伝なんだけど、ファッションや音楽関係からアプローチしてみるのはどうかな」
「ファッションや音楽ですか?」
「うん。映画そのものをアピールするよりも、とっつきやすいんじゃないかって」
「確かに! そうですよね!」

古賀さんの言葉にぱぁっと顔が輝く。

『ルイーズ』のターゲットはファッションや音楽に敏感な若い女の子たちだ。
映画情報誌や新聞に広告を出すよりも、ファッション誌で映画の中の服装やインテリアを取り上げてもらったほうがずっと効果がありそうだ。
フランス映画は小難しそう、なんてイメージを取り払えるかもしれない。

「古賀さんすごい! さすがです!」

私が感激しながらそう言うと、古賀さんは苦笑いしながら首を横に振る。

「いや、俺じゃなくて社長のアドバイスだよ」
「社長ですか……?」
「今社長と話しているときに、パブリシティの売り込みがうまくいかなくて有川さんが悩んでるみたいですって言ったら、アドバイスしてくれたんだ」

 
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