狼社長の溺愛から逃げられません!
 

会社で残業をして、明日の午後からの試写会の準備のため雑用をこなす。

招待客のチェックや、当日会場で配るプレス資料の準備。
もくもくと手を動かす作業は嫌いじゃない。ただ、のめり込みやすい私は夢中になりすぎて時間を忘れるクセがある。

「有川さん。そんな必死に準備しなくても、まだ明日の午前中も作業できるから大丈夫だよ」

古賀さんにそう声をかけられ顔を上げると、時計は二十二時を指していた。

いつの間にこんなに時間がたってたんだろう! と驚いていると古賀さんにクスクスと笑われた。

「きりのいいところで帰っていいよ。もう遅いし、送っていこうか?」

そう言われ、首を横に振る。

「ありがとうございます。でも、古賀さんの家反対方向じゃないですか」
「でも、有川さんとゆっくり話したいし……」

古賀さんがそう言いかけたとき、ポケットに入れていたスマホが震えだした。


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