狼社長の溺愛から逃げられません!
 

翌日。私は午後からの試写会に備え、早めに会場入りをしてひとりでチェックをしていた。

試写会が行われるホールの前の通路には、関係者から送られたお祝いのスタンド花が飾られていてとても華やかだ。

その順番に失礼がないかを確認しながら、そこに添えられた木札をきちんと名前が見えるように整えていると、うしろから突然腕を掴まれた。

「わ……!」

驚いて振り返ると、腕を掴んでいたのは努で私は思わず目を見開く。

なんで努がここにいるんだろう。

驚いていると、腕を掴んだ手に力が込められた。二の腕に努の指が食い込んで、思わず顔をしかめる。

「美月、お前俺とちがう男と二股かけてたのかよ!」

怒鳴るようにそう言われ、恐怖で首をすくませた。

「いつから俺を騙してたんだよ!!」
「な、なんのこと……?」

二股かけてなんかいないし、騙してもいないのに。
努がどうして怒っているのか分からなくて、おびえながら首を横に振る。

 
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