羽をくれた君へ。
私がびっくりしているとリクさんが教えてくれた。


「ここは俺が建てたんだ。俺、大学の時の友達とバンドやってんだ。それで場所が無かったから音楽スタジオ作った。ここは普通の所と違って、スタジオもあるし、ライブできる大きな場所もある。もちろん、楽器だって揃ってるよ。後は個室の練習スペースが3つくらい。」


「・・・・・・・・凄い。自分で作っちゃうって言うのがびっくりです。」


「あははは!まぁ、なかなかいねーよなー。そんなヤツ。」


リクさんは笑ってるけど、私は凄く感動していた。


やりたい事のためにここまでするなんて。


「ここは貸し出したり、ライブとかで使ってもらってるから、基本誰でも使えるんだ。」


「そうなんですか。」


「まぁ、毎回使ってんのはこいつだけどな。」


そう言って魁音を指さす。


「魁音の場合、美紅の店に行ってるから安くしてやってるけど。」


「そこはマジで感謝してる。」


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