羽をくれた君へ。
俺の母親は俺が心臓が弱いのは自分のせいだと思ってる。


昔からそうだった。


入院と決まっていつも1番苦しそうな顔をするのは母さん。


そしてだんだんと見舞いにも来なくなった。


母さんは俺に何も言わない。


いつも俺の言う通りにしか動かない。


母親らしく、反論すればいいのに。


俺の言ったことを否定してくれないと、俺が可愛そうな奴だって言ってるみたいで嫌なんだ。


周りのみんなは親に反抗して怒られるのが普通なのに、怒られることなんて全くないんだから。


俺が病気じゃなかったら母さんは俺に自分の気持ちを話してくれるんだろう。


ずっとそう思っていた。


智兄の車に乗って家に帰る。


久しぶりの自分の家。


「ただいまー。」


するとリビングからエプロンをつけた母さんが出てきた。


「魁音!・・・・・・おかえり。」


俺は儚く笑う母さんの笑顔が何より嫌い。


笑うんなら思いっきり笑えよ。


そんな嘘くさい笑い方すんなよ。


「母さん。話があるんだ。」


そう言ってリビングに母さんと向かい合わせで座った。


智兄は俺の隣に座っている。


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