羽をくれた君へ。
美紅さんのご飯はいつも通り美味しかった。


お腹が空いてたって言うのもあるけど。


食べ終わるとリクさんが何かを持ってきた。


「これ、明後日行けなくなったからお前らで行ってこい。」


渡されたのはロックフェスのチケット。


「これ、高いんじゃないんですか?」


「まーなー。でも、せっかくあるのに行かない方がもったいねぇだろ?」


すると魁音がリクさんに抱きついた。


私はびっくりして言葉が出ない。


「リクーー!マジありがとう!!俺これ行きたかったんだよー!!」


「バカッ!!早く離れろ!!」


リクさんが照れてるなんて珍しい。


「あっ、このバンド私の好きなやつだ。」


パンフレットを見ながら私が言うと、魁音が横から除いてきた。


「あぁー!それね!!俺も好きだよー!」


「本当!?まさかの趣味が一緒!!」


私が喜んでいるとリクさんが言った。


「雫は笑ってる方がいいぞ。せっかくあげたんだから楽しんでこいよ。・・・・・それと、またなんかあったら俺んとこに来ればいい。いつでもソファーなんて貸しやるからな。」


「・・・・はい。ありがとうございます!!」



「雫が笑ったところで、早速やりますか!!」


明らかにテンション高い魁音。


エレキを持ってきてアンプに繋ぐ。


「雫!!ほら、立って!!」




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