渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「だから、引き返せなくなる前に離れるべきだと思ったのです」
「……カルデア様、お辛かったですね」
マオラは失礼を承知で、カルデアにギュッと抱きついた。
そんなマオラに縋るように、カルデアも抱き締め返す。
「ですがカルデア様、ガイアス様はそんなカルデア様に恋をした時点で、その重荷を背負う事は、百も承知だったと思います」
「マオラ……」
「その覚悟もあって、カルデア様に求婚したのです。ガイアス様は、そういう人です」
マオラは、言い聞かせるようにカルデアに言う。
カルデアは、静かにマオラの言葉に耳を傾けた。
「カルデア様、私はカルデア様が大好きです。ですから、望むように生きて欲しい。この私だけは、カルデア様がどんな選択をしたとしても、味方です!」
「っ……マオラっ」
(優しく、明るいマオラに……どれほど救われたことでしょう)
カルデアは、我慢出来ずにブワッと涙を流した。
慰めるように背中をトントンとあやしてくれるマオラに、カルデアは少しずつ気持ちが軽くなるのを感じていた。