渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
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「カルデア様、いけません!」
「いいのです、人手が足りないのでしょう?」
宴から数時間前、廊下を歩いていたカルデアは、城の宴に必要なお皿が足りなくなったと嘆く使用人に遭遇した。
カルデアは、イナダール国で使用人と同じように働いていた時期があったため、力になれると思い、無理やり引き受けた。
「私達が、国王陛下に怒られてしまいます!」
「そうです!カルデア様は王女様ですのに!」
空になった皿を、カルデアは素早く洗う。
驚くほどの手際の良さに、使用人たちも一瞬言葉を失ったが、すぐに止めるよう声をかけた。
「ガイアス様には、私が望んでした事だとお伝えしますから。今は、一緒にやらせて下さい」
「カルデア様……!」
「さて、このバケツの水は、私が綺麗なモノに替えてきますね」
カルデアは、油の浮かんだバケツを手に、そそくさと厨房を出る。
背後で「カルデア様ーっ!」と、使用人達が叫んでいたけれど、カルデアの耳には届いていなかった。