渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~


「こうして私がガイアス様の優しさを受けている間も、母国は苦しんでいる。その度に、私は幸せになってはいけないと……罪悪感が襲ってくるのです」

「お前は、十分国の為に尽くしている。政略結婚させられたのが、いい例だ!」


ガイアスは自分の事のように怒り、繋いでいない方の手で、カルデアの頬を撫でる。


「……いいえ、それでも私は……王女なのです。永遠に、この身は国の財産……」

「お前はお前だ、カルデア!」


ガイアスが、カルデアの顔の側に両手を付くと、悲しみを吐き出すように叫んだ。

カルデアは驚き、ガイアスの顔を戸惑いながら見上げる。


「俺にたった一人の人間であれと、言ったのはお前だろう。そのお前が、自分を人だと思っていない!」

「あっ……」


カルデアの頬に、何かが落ちてきた。

それがガイアスの涙だと気づいて、カルデアは胸が引き千切られそうな程に痛む。


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