渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「……っ、アルナデール国より書簡が届きました」
一瞬、気遣うようにシュドがカルデアに視線を向け、躊躇うようにそう告げる。
「アルナデール国から!?」
(もしかして、国に戻れと?いいえ、そんな事しても国の利益にはならない……だとしたら、ナディア国に財政支援でも頼むつもりかしら)
カルデアは嫌な考えにたどり着き、顔を真っ青にした。
そんなカルデアの不安に気づいてか、ガイアスは抱き寄せる。
「内容を話せ」
ガイアスは何も言わなかったが、カルデアを抱く腕の強さだけは緩めなかった。
それに、カルデアの心が少しだけ軽くなる。
「はい、カルディア様を王妃として迎えたのならば、アルナデール国に財源の五割を分け与えるよう、アルナデール国王からの条件提示がありました」
「五割ですって!?」
父親であるアルナデール国王からの無茶苦茶な要望に、カルデアは怒りにも近い声を上げた。
(国王は、何を考えているの……?)
五割と言えば、ナディア国の財政の半分を寄越せと言っているのだ。
そんな条件を飲める国など、何処にも無い事はこの場にいる全員がわかっている。