渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「アルナデール国は、最近ドアーズ国と同盟を組む話を進めているようです」
「なるほど、アルナデール国王は初めから、この馬鹿げた条件提示を、俺にのませる気はさらさら無いらしい」
ガイアスはシュドから渡された書簡を、忌々しげにクシャりと握りつぶした。
「恐らく、カルデアをドアーズ国との同盟に使うつもりだ。政治の道具として、また嫁がせでもするつもりなんだろう」
「あっ……」
(そんな……でも、財源の五割を渡す事は出来ない、だとしたら私は……ガイアスと別れなくてはいけないの?)
嫌な予感は的中して、カルデアは悲しみに打ちひしがれる。
どんなに否定しても、お前は国の財産であると言われているようで、カルデアは震えた。
「娘を、政治の道具としてしか扱わない、アルナデール国には、心底幻滅する」
「ガイアス……」
怒りを顕にしたガイアスに、カルデアは悲しい気持ちになった。
皆が、そういう訳では無いのだ。
でも、たった一人の国王によって、あの国は墜ちる所まで堕ちている。