渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「書簡は、お受けするに値しないと書いて突き返せ!」
「まぁ、同意見ですがね」
「アルナデールと戦争になっても構わない、カルデアは誰にも渡さない!」
ガイアスは、カルデアを強く抱きしめ、声を荒らげた。
(戦争……私のせいで?)
守ると言ってくれた事が嬉しいのに、愛した国同士が争う事に悲しみが湧き上がる。
胸の中で入り乱れるさまざまな感情に、カルデアは耐えきれず、目眩がした。
「カルデア!」
「っ……ごめんなさい、クラクラして……」
咄嗟にガイアスがカルデアを支えた。
それを見ていたシュドは、静かに溜め息を零す。
「カルデア様を守るために戦をするのは、私も賛成ですが……カルデア様にとっては……母国でしょう?」
「シュド……だが、条件をのんでも、のまなくても……この国は財や王妃と言った宝を失うのだぞ!?」
ガイアスは頭に血が登っているのか、シュドにも当たり散らすように怒鳴る。
息もできないくらいに激しく抱きしめられるカルデアは、その腕の強さから、ガイアスの憤りを感じた。