渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
「アルナデール国を建て直す、その為に必要な策を考えろ」
「まさか、建国なさるつもりですか?」
「その、まさかだ。必要な人材と金と土地さえあれば、建国は成せる」
ガイアスの言葉に偽りがないのは、すでにナディア国を統一したという実績のある、英雄王の言葉だからだ。
それを否定する者など、ここにはいなかった。
「アルナデールには、すでに土地があります」
「足りないのは、国に尽くせる国王とその周りを固める人材、そして金ですな」
(さすがは、誇り高きナディア国の大臣たちだ)
皆が同じ方向を見て話し合いを始めるのを、ガイアスは誇らしげに見つめていた。
「あの地は豪雪でしたな、作物を財源にするのは不可能です」
「ならば酒はどうか?ロミエド山脈の水から作られる酒は、高値で取引できますぞ!」
話し合いが白熱する中、ガイアスは冷めた目で大臣達を見つめる、ルドルフ大臣の存在に気づいた。
(ルドルフ大臣は、まだ納得出来ていないのかもしれないな。だが、俺はこの道が正しいと信じて進む)
ガイアスは曇りない強い意志で、アルナデール国を再建するための策を夜中まで話し合った。