渇愛の契り~絶対王と囚われの花嫁~
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アルナデール国から書簡がが届いてから、一週間。
ガイアスは毎日議会で帰りが遅く、その間カルデアは自室に篭もり、ふさぎ込んでいた。
「カルデア様、お加減どうですか?」
カルデアがぼんやりと化粧台の椅子に腰掛けていると、マオラがハーブティーを手に声をかけてきた。
「変な事を聞くのね、マオラ。私、体調が悪いわけじゃないのよ?」
(ただ、心が引き裂かれそうに傷むだけ……)
カルデアを国に帰還するよう促し、ドアーズ国に嫁がせ、強固な国同士の交流を作るために、アルナデール国王は、無理難題な条件を出した。
「私と、ガイアスを離縁させるために……」
カルデアは、もう修復出来ない所まで、家族の絆が壊れてしまっている事を痛感した。
(いつまでも、国王の優しかった時間に縋っていては駄目ね……)
そのせいで、国王は国の財産を豪遊に使い、アミルを国王にする事も出来ず、国は傾き、民が飢餓に苦しんだ。
「……アルナデール国の政治の舵を取り直さなくては。そのためには、私が国に帰るべきなのか……」
でも、帰ればカルデアは、無理矢理にでもドアーズ国へ嫁がされる。
だからといってここにいても、アルナデール国の未来は開けないのだ。